
「先生、ピラティスって筋トレとは違うんですか?」
はい、よく聞かれます。
ピラティスも筋肉を使うので、広い意味では筋トレの仲間です。
ただ、私がレッスンで大切にしているのは、筋肉を鍛えることに加えて、その筋肉をどう使って、どう動くか。
私自身が目指しているのは、しなやかに動けて、立っている姿も美しい体です。
筋肉にも、ぜひチームワークを覚えていただきたい(笑)。
まずお伝えしておくと、筋トレは女性にも大切です。
「ダンベルを持ったら、すぐムキムキになりませんか?」
と心配される方もいますが、一般的な筋トレで、突然ボディビルダーのようになるわけではありません。
あの体は、計画的なトレーニングや食事管理を積み重ねてつくられるもの。
ちょっとスクワットした翌朝に、
「大変! 大会に出られそう!」
とはなりません。安心してください(笑)。
そして、筋肉のある体が好きな方も、柔らかな曲線を大切にしたい方もいていいんです。
私の好みは、ほどよい筋肉と柔らかさがあって、すっと伸びやかに見える体。
そこで、15年続けているのがピラティスです。
ピラティスでは、体の深い部分にある筋肉も、表面にある筋肉も使いながら、呼吸や姿勢、動き方に意識を向けていきます。
「どこまで脚が上がるか」だけではなく、
「そのとき、腰は反りすぎていない?」
「肩に力が入っていない?」
「息、止まっていませんか?」
と、細かく確認します。
脚を上げる課題だったはずなのに、なぜか肩が一番頑張っている。
あります、あります。
肩さん、お気持ちはありがたいのですが、今日はそちらの担当ではありません(笑)。
こうして、必要なところで体を支えながら、関節を無理のない範囲で動かし、しなやかに動ける体を目指していきます。
そして私が、つくづく思うこと。
姿勢が美しい人は、それだけで目を引く。
これは、細いかどうかとは、また別のお話です。
同じ服を着ていても、背中を丸めてうつむいているときと、すっと立っているときでは、印象が変わりますよね。
せっかくお気に入りの服を着たのに、姿勢のせいで魅力を隠してしまうのは、もったいない。
お洋服だって、
「私、もう少しきれいに着てもらえる実力あるんですけど……」
と思っているかもしれません(笑)。
宝塚音楽学校の学校案内でも、基礎的な体力づくりとしてピラティスが紹介されています。
舞台に立つ方々の、あの立ち姿。
ただ胸を張るだけでは出せない、伸びやかさがありますよね。
私たちも、毎日大階段を降りる予定はありませんが、駅の階段も、スーパーの通路も歩きます。
できれば、そこでの立ち姿もちょっと美しくありたいものです。
さて、ここで少々、自分の話をさせてください。
私、現在54歳。
ピラティスを続けて15年になります。
そして、私の水着姿のTikTok動画が、なんと55万5,000回再生されました。
……数字は、しっかり覚えております(笑)。
見てくださった皆さま、ありがとうございます。
もちろん、再生回数だけで体づくりの効果を証明できるわけではありません。
それでも、自分が長く続けてきた体づくりを、54歳の今も楽しめている。それは、とてもうれしいことです。
私が大切にしてきたのは、体重の数字を追いかけることだけではなく、姿勢や動き方、自分が心地よく過ごせる体。
年齢を重ねても、自分の好きな服を着て、水着も着て、旅行も楽しみたい。
「もうこの年だから」としまい込むには、まだ着たい服が多すぎます(笑)。
筋トレも、ピラティスも、自分の目標に合わせて取り入れていいものです。
その中で、しなやかに動ける体や、美しい立ち姿を目指したい方。
ぜひ一緒に、ピラティスを始めてみませんか?
まずは肩の力を抜いて、背筋をすっと。
あ、胸を張りすぎて腰を反らないでくださいね。
そのあたりは、スタジオで私たちが見ています(笑)。